2022年8月27日、マリナーズのイチローさんが「球団殿堂入りセレモニー」で、英語でスピーチしました。
イチローさんのスピーチはアメリカンジョークたっぷりで、会場のファンは大盛り上がり。
今回は、大ウケしたスピーチや、冒頭で感謝を述べた日本人の「山内溥(やまうち・ひろし)氏」について、とりあげたいと思います。
イチローが殿堂式典で爆笑の英語スピーチ!

2022年8月27日(日本時間28日)、イチロー氏(マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクター)が、球団の殿堂入りセレモニーで、
約16分間英語でスピーチしました。
お世話になった方に感謝の言葉を述べつつも、アメリカンジョークを飛ばしまくり、会場はかなり盛り上がっていました。
とくに会場が爆笑だったのは、元チームメイトの「ジェイミー・モイヤー氏」について語った時。

<イチロー氏のスピーチ和訳>
ジェイミー、あなたはとても頭がいい。
でも、超おしゃべりで、はじめて出会った時、「30分間も!」しゃべり続けましたね。
あの時、あなたが何を言ってるか全くわかりませんでした(会場大爆笑)
私の英語も少しは上達しましたが、あなたが言ってることは、今でもほとんど分かりません(会場大爆笑)
それでもあなたが49歳まで現役でプレーを続けたことは尊敬してやみません。
と、笑いと尊敬をからめた楽しいスピーチでした。
ネットには

イチロー、スピーチうっま!



イチロー凄いなー
しかしスピーチ面白い



コレなんだよなー、
スピーチの内容、スピーチの合間、イチローさんは完全にこのスピーチではアメリカンだね。
など、良い評価が沢山あがっていました。
英語が得意な「奥さんの弓子さん」と一緒に考えられたんでしょうね。
面白いのと同時に、イチローさんが、スピーチ冒頭で言及した、日本人「ヒロシ ヤマウチ」氏が気になり、調べてみました。
イチローと山内溥(ヒロシ)はどんな関係?


<イチロー氏のスピーチ和訳>
今この場所にはいませんが「Mr.Hiroshi Yamauchi」に感謝を述べたいと思います。
彼は長い間、マリナーズのオーナーでした。
私は山内さんに、日本人初のプレーヤーとして、シアトルでプレーする機会をいただきました。永遠に感謝し続けます。
山内氏は、第3代任天堂の社長(2013年9月に死去)。
1992年、マリナーズの経営危機により、シアトルからの移転が考えられていた時、
「長い間、米国任天堂を置かせてくれたシアトルへの恩返し」として、
山内氏のポケットマネーで、マリナーズの株式を購入し、筆頭オーナーに(メジャーリーガーでは史上初の非白人オーナーだった)
山内氏は、オーナーとしてでしゃばるようなことはせず、マリナーズに対しては、基本的には「金だけだし、口を出すことはない」というスタンスだったとのこと。
2005年には、山内氏が個人で保有していた任天堂の株式5000株を「イチロー氏の年間最多安打達成のお祝い」として贈呈しています。


イチローさんは、2013年に山内氏が死去した時、以下のようなコメントを残しています。
ただただ感謝しかないです。最初から最後まで印象が変わらない方だった。小柄ですが、ものすごい威圧感があって、真っすぐ目を見る。僕が人と話をして目をそらしたくなることはまずないけど、そらしたくなるような強烈な目力というか、目力だけでなく、全体から出ている“圧”がすごかった。でも人情深く、温かい方でした。
日刊スポーツより引用:https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20130921-1192661.html
イチローさんと山内さんの信頼関係が分かりますね。
お世話になった1人ひとりに感謝を述べ、亡くられた山内さんに永遠に感謝を忘れない。
さらに、ファンの心を掴むジョークを散りばめ、会場全体で素敵な時間を共有する。
イチローさんが、シアトルのファンに愛されていることが伝わる、素晴らしいスピーチでした。