2022年8月25日、自民党で開かれた「性的マイノリティー」に関する会合での、
城内実(きうち・みのる)元環境副大臣の「お花畑正義感」という発言が話題になっています。
「お花畑正義感」や「ポリコレ」など、あまり聞き慣れないワードで意味不明だったため、まとめていきたいと思います。
城内実の発言内容とは?
2022年8月25日、自民党の「性的マイノリティに関する特命委員会」が非公開で行われました。
この会合は、ゲイであることをカミングアウトしている元参院議員・松浦大悟氏を有識者として招かれており、
同委員会の事務局長を務める城内実(きうち・みのる)衆議院議員が、
LGBTなど性的少数者への差別解消を巡り、LGBTの実態を正確に理解しないまま発信や活動をしている人がいるとして「お花畑(的な)正義感で、ステレオタイプでやっている」と述べたことが分かった。
毎日新聞より引用
さらに会合の終盤で、城内氏は以下のような表現を使ったとされています。
「純粋まっすぐお花畑の人は『差別されている人を助けなきゃ』みたいな話」
「美しいポリコレみたいなものでストーリーをつくって、それを疑問視する人をひたすらたたくお花畑正義感の人たち」
??
この発言の内容云々の前に、まず言葉の意味そのものが分かりづらい。
いい意味なのか?悪い意味なのか?「お花畑正義感」の意味が気になりますね。
お花畑正義感の意味は?
お花畑とは、花畑のメルヘンチックなイメージから「妄想・幻想・非現実なこと」を意味し、
あるいは「物事の本質を捉えらていない人」「盲信的な思考を持っている人物」を差す言葉。
一般的に相手を揶揄するようなマイナスのニュアンスで使われることが多いため、
この言葉を使用する時は、注意しないと相手を傷つける表現にもなります。
つまり「お花畑正義感」とは、
「物事の本質を理解していない、盲信的な思考」で、自分なりの考え方を通そうとする気持ちや感情
という意味になります。
城内氏が言ったとされる「純粋まっすぐお花畑」という言葉にしても、城内氏が意図した内容は別として、
ワードだけみると、あまりいいニュアンスでは使われていないような気がしますね。
美しいポリコレの意味は?
「ポリコレ」は「ポリティカル・コレクトネス」の略で、直訳すると「政治的正しさ」を意味します。
具体的には、人種・宗教・性別・文化の違いなどによる偏見や差別を防ぐため、差別的な表現から「中立的な表現」に変えていこうという考え方。
偏見や差別をなくすこと自体を意味する場合もあるようです。
もともとは、様々な人種や宗教が存在するアメリカで、過去の歴史から人種差別的な表現が「政治的な正しさ」に欠けるという概念が浸透し、
差別的な表現を使わずに、中立的な表現を使うことを推奨する運動が1980年代頃からはじまっていったとされています。
ただ、どこまでの表現や言葉が差別にあたるのか線引きが難しく、行き過ぎたポリコレは「表現の自由」を阻害するという意見も少なくありません。
城内実氏が発したと言われる、
「美しいポリコレみたいなものでストーリーをつくって、それを疑問視する人をひたすらたたくお花畑正義感の人たち」という意味は、
「美しい中立的な表現でストーリーをつくって、それを疑問視する人をひたすらたたく妄想的思考の人」
なんとなく理解できたでしょうか?
これらの発言について、城内氏は「LGBTに関する活動家や当事者を『お花畑』と言ったのではない」、「誤解を与えたとしたら申し訳ない」とコメントしましたが、
ネット上では、

LGBTの活動や議論する人々について「お花畑的正義感に駆られてるだけ」と侮蔑発言。



本当に差別や偏見と向き合う気があれば、このような言葉の選び方はしないのではないか。
など、物議をかもしています。
複雑な側面があるからこそ、事務局長として、言葉選びには慎重さが求められますね。
まとめ
この会合は自民党内で行われたものですので、理解できない人はいないと思いますが、
「お花畑正義感」という言葉が、抽象的な表現で分かりづらかったため、意味をまとめてみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。